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特集記事

2023_01_01 | 1・2月号 2023年 特集 | , , , , | 編集部イーハトーブ

お米日本一を決める「第11回米-1グランプリinらんこし」開催!
「いのちの壱」(岐阜県下呂市)が昨年に続きグランプリ受賞!
「ゆめぴりか」(蘭越町)は惜しくも準グランプリに

コロナ第8波のため無観客で開催

2020年はコロナ禍のため開催が中止。翌年は2年振りの開催となりましたが関係者以外の来場は禁止となりました。今度こそは通常通りの開催を当初は目指していましたが、直前になってコロナ第8波の感染が拡大したため、残念ながら今大会も無観客での開催となりました。
しかし、米生産者たちの熱気は少しも衰えることはありません。出品数はこれまで最多の340品も集まり、全国的に知名度も上がり、今後はますます出品数は増えていくものと思います。

「全国にいろいろなお米のコンクールはありますが、その美味しさの判定を機械の測定に頼らず、人の食べ比べで決めるところがこの大会の魅力の一つになっています」と話す関係者もいます。
人が食するものを人が食して判断する。当たり前のことを当たり前に実行している同大会の理念が全国的に共感されているのです。

全国から出品された340品は、全国の調理専門学校、料理教室やお米を取り扱う専門店、北は北海道、南は九州まで計26カ所へ送り、食べ比べによる予選審査が実施され、全国一律のガチンコ勝負で決勝大会進出となる上位30品を選出しました。
11月20日に蘭越町で開催された決勝大会に全国の関係者たちが集結、公募による一般審査員2名を含む特別審査員10名による厳正なる食べ比べ審査により、グランプリ(1名)、準グランプリ(2名)、金賞(3名)を決定しました。

 

「いのちの壱」(岐阜県)がグランプリ2連覇達成

グランプリを受賞したのは、昨年に続き「いのちの壱」(岐阜県下呂市)。生産者は成田茂さんでした。
「出品したのは今回が初めてでした。いのちの壱はコシヒカリの1.5倍の大きさがあり、冷めても硬くならず、モチモチ感があり、甘いお米です。私のおじが発見した品種で強い思い入れがあります。中山間地で生産しており、決して良い環境ではありませんが、まじめに取り組んできた甲斐がありました」と代理出席の成田正樹さんは受賞の喜びを話しました。
準グランプリには、坂井明治さん(蘭越町)の「ゆめぴりか」と曽我眞由美さん(岐阜県下呂市)の「いのちの壱」でした。
「農家をはじめて10年以上が過ぎました。ゆめぴりかが7割、ななつぼしが3割の比率で生産していて、山の水を使っています。今年のゆめぴりかの品質はここ数年では一番の出来でした」と今回で4回目の決勝進出を決めた坂井明治さん。最後に北海道の、そして蘭越町の意地をみせてくれました。

 

「いのちの壱」がグランプリを受賞

 

一方、夫婦で大会常連の曽我康弘・眞由美夫妻。康弘さんは第2回(2012年)と第10回(2021年)のグランプリ受賞者で、眞由美さんも第2回で準グランプリに輝いています。
「結婚した時は農業はやっておらず、30年前から始めました。試行錯誤を繰り返し、夫とはケンカもよくしましたが、この場に立てて、本当に苦労が報われたと感謝しています」と曽我眞由美さん。夫婦での切磋琢磨がもたらした受賞となりました。
そして金賞には、神田忍さん(福島県猪苗代町)の「コシヒカリ」、田中清さん(岐阜県飛騨市)の「いのちの壱」、成田貴久さん(青森県田舎館村)の「つきあかり」が受賞しました。
あまりなじみのない「つきあかり」という品種は、2016年に誕生し、炊きあがりが月明りのようにきれいだったことから名付けられました。

 

(上左から)成田貴久さん、田中清さん、神田忍さん 。(下左から)曽我眞由美さん、成田正樹さん(成田茂さんの代理出席)、坂井明治さん。

 

驚異的な道外勢の躍進

グランプリ、準グランプリ、金賞を受賞した6品目の地域をみると、道外は5品、道内は1品と、道外勢の躍進が目立った大会になりました。昨年の北海道の作況指数は「良」の106で、愛媛県と並び都道府県別では最高でした。逆に、道外の方が異常気象でお米の生産も大変だったと聞きます。なのに何故このような結果になったのか。来年の大会に備えて大いに検証する必要があるのかもしれません。
また、グランプリを受賞した品種に限れば、「ゆめぴりか」が7回、「いのちの壱」が4回と、グランプリ2連覇を成し遂げた「いのちの壱」の追い上げが顕著になっています。一方、地域別では蘭越町が4回、岐阜県下呂市が3回、栗山町・岩見沢市・岐阜県中津川市・洞爺湖町がそれぞれ1回ずつとなり、蘭越町と岐阜県の争いとなってきました。

 

来年こそ通常の大会に

今年も残念ながら新型コロナにより、無観客開催となり、人気のイベントも中止となりました。来場者によるお米の試食コーナーや米重量当てクイズ、全国銘柄おにぎり無料試食など、大会関係者や来場者が一体となって盛り上がる大会を来年こそは期待したいと思います。

 

●米-1グランプリinらんこし

【問い合わせ】

TEL: 0136・55・6517(直通)

蘭越町農林水産課農政係

 

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