「道民森づくりの集い」開催
「道民森づくりの集い」は、毎年9月に北海道開拓の村で行っている「森を楽しもう!木とふれ合おう!」をテーマにした親子で楽しめるイベントです。今年もアクティビティなプログラムが盛りだくさんでした。
「木のぼり体験ツリーイング」は、ロープを使って子どもにも安全に木のぼりができるツリーイング。自分のペースと勇気に合わせてチャレンジできます。「森のスタンプラリー」では、スタンプを3個集めて木のきのこストラップをゲット。
「小さなお家を建ててみよう!」では、ちびっこカーペンターが集まり、お菓子の家みたいにカラフルなお家をみんなで建てました。
「ちびっこ木育ひろば」では、木ぼうのプールや積木ゲーム、楽しい木工クラフトなど木とふれあう遊びがたくさん。乳幼児の休憩コーナーもありました。
「森林ガイドウォーク」では、森林の専門家と開拓の村ボランティアガイドの案内で、「開拓の村・山村郡」を散策。参加者には記念品(木の葉書と栞セット)がプレゼントされました。そして、いい匂いの葉っぱや不思議な木の実など秋の自然の宝物をさがすのが「ちびっこ森の探検隊」。保護者同伴での参加です。
「木工クラフト教室」では、木とふれ合うため、小枝や木の実などを使ったクラフトや木のグッズや箸づくりなど楽しい木工クラフト教室がたくさん開かれました。「ちびっこ森知りクイズ大会」では、森の力や楽しさ、森づくりの大切さをクイズに。優勝者にはプレゼント、先着150名には参加賞が贈られました。
そして、遊び疲れ、お腹の空いた子ども達には、アツアツのきのこ汁が振る舞われました。
林業関係の31の団体が参加
全部で31の団体が参加、それぞれの展示ブースでイベントを行いました。「道森連・農林中金」の展示ブースでは、来場記念として、「緑の募金」者を対象に木工品、森のかんさつ手帳、クリアファイルなどをプレゼント。親子を対象に森林双六や木育テーブルに木育資材を配置し、木育教育を実施。また、森づくりのパネルや道森連・農林中金のPRパネルを展示しました。
このイベントの実行委員を務めているのが、「公益財団法人北海道森と緑の会」です。毎年、春と秋に緑の羽根で広く認知されている「緑の募金」を行っている団体です。集まった募金を活用して、台風などの被害を受けた森林の再生、学校や公共施設の緑化、地域住民やボランティア団体などによる森林づくり、森林体験学習などの取り組みを支援する「緑の募金公募事業」に使われています。
一方、漁協の女性部が立ち上げ全道で取り組んでいる「お魚殖やす植樹運動」にも支援を行っています。
「道森連・農林中金」の展示ブースでは、森林双六などの木育教室を実施
「お魚殖やす植樹運動」とは
「お魚殖やす植樹運動」は、漁協の女性部を中心とし、「百年かけて百年前の自然の浜を」をテーマにした植樹運動です。
なぜ、漁業に携わる生産者が木を植えるのでしょうか。
「魚は森のあるところに付く」という考え方は、江戸時代から漁村で根付いており、こうした森は「魚付林(うおつきりん)」と呼ばれてきました。豊かな森は降り注ぐ雨を蓄え、養分豊富な地下水として川へ注ぎ、また、海岸林は強風から大地を守り、風雨による土壌の流出を防ぐ役目があります。浜の漁師たちは、海岸林や河畔林をはじめとした豊かな森の存在が海の魚を育むことを経験から感じとっていました。
この考え方をもとに、昭和63年から漁協女性部を中心に全道各地で木を植え、森や林を大事に育てる取り組みが行われるようになりました。
漁協女性部連絡協議会長の國分豊子さん
今年で30周年を迎えた「お魚殖やす植樹運動」
今年5月30日(水)に「道民の森」(当別町神居尻地区)で、「お魚殖やす植樹運動30周年記念行事」及び「北海道150年記念植樹」が開催されました。
漁協女性部連絡協議会長の國分豊子さんは、「本日はお忙しい中、遠くまでご参加いただきありがとうございました。この植樹運動も本年で30年が経ちました。そして、来年は連絡協議会の設立60周年を迎えます。『百年かけて百年前の自然の浜を』を合言葉に一歩一歩進んでおりますので、これからもよろしくご協力のほどお願いいたします」と植樹に先立ち、挨拶をしました。
北海道150年の記念植樹は、アカエゾマツ・エゾヤマザクラの苗木を6本植樹。一方、お魚殖やす植樹運動ではミズナラ・イタヤ・ニレの各250本、合計750本を植樹しました。今回154名の人が参加、30分ほどで植樹は完了。「森・川・海」という自然の大きな循環に想いを馳せる貴重な一日となりました。
●北海道森林組合連合会(道森連)
札幌市中央区北2条西19丁目1番地9
TEL: 011・621・4293