わがマチの１次産業の魅力をお伝えします。今回はオホーツ ク管内のほぼ中央部に位置し、交通の要衝となっている美幌町です。土谷耕治美幌町長にお聞きしました。
DATA
【人口】19,655人（Ｈ30年6月末現在）
【世帯】9,555世帯（同上）
美幌町役場
〒092-8650 北海道網走郡美幌町字東2条北2丁目25番地
TEL: (0152)73-1111
土谷 耕治 町長
美幌みらい農業センターはこれからの美幌農業に寄与します！
わがマチは農業が基幹産業です。これをベースにして、いろいろな産業が発展していくことを目指しています。
農地面積は約1万㌶、農家戸数は382戸。主要な農作物は畑作4品で、小麦、ビート、ジャガイモ、豆となっています。その他に玉ねぎは「北見たまねぎ」というブランドで出荷していますし、カボチャやニンジンの栽培も増えてきました。
中でも、アスパラの栽培には積極的に取り組んでいます。グリーン、ホワイト、紫の3色のアスパラを栽培し、11月の冬アスパラは、「冬姫」というブランドで、札幌の大丸や三越デパートで販売しています。また、今年はわがマチで、11月29日、30日の2日間、「北海道アスパラガスフォーラムin美幌」というイベントも開催されます。
三色アスパラ
一方、2000年には農外からの就農希望者が増加している中で、意欲のある農業担い手の確保を図るため、「美幌みらい農業センター」という施設を造りました。新規就農者はここで3年間にわたって実践的な研修をして、新規就農についてもらっています。これまで14人の方々が新規就農をはたしました。
ただ、畑作に比べると酪農畜産が少し弱い。今は残念ながら豚を飼育しているところがほとんどなく、企業1社と美幌高校の生産環境科学科の生徒さんが飼っています。牛では5000頭ほど飼っている牧場もあり、肥育と繁殖を行っています。酪農家は20戸ぐらい。今は生乳も肉も良い値段で取り引きされています。
美幌みらい農業センター
林業はどうですか。
わがマチは全道でも有数のカラマツ生産地であり、マチ全体の62%を豊かな森林が占めています。
2015年10月にリニューアルオープンした美幌林業館の「きてらす」は、この豊かな森林から産出された町産材をふんだんに使用して造られました。館内は、大型コンビネーション遊具が設置されている「わくわくゾーン」、木のおもちゃや積み木などがいっぱいの「ふれあいゾーン」、0歳から2歳児専用の「よちよちゾーン」にわかれていて、年齢を問わず木の温もりを感じながら安心して遊ぶことができます。
わがマチではＦＳＣ森林認証を取得しています。この制度は森林が環境に配慮し、適正な森林管理が行われているかを国際的な基準で評価する制度で、2005年に取得しました。
さらに、町産材を使い、町内の業者で建設したら、マチが助成をする施策も続けています。その結果、地元の業者の受注が60%ぐらいになっています。
きてらす
観光客をどのようにして取り込みますか。
「美幌峠エリア」、「みどりの村エリア」、「温泉エリア」と点在している観光地をうまく周遊できないかと考えています。
今、マチの観光を担う観光物産協会という組織と、それに加えて、商工会議所が中心となって「観光まちづくり協議会」という組織も発足しました。このような組織を中心に美幌観光を大々的にＰＲしていこうと思っています。
わがマチの観光は通過型で、なかなか宿泊していただけない。しかし、オホーツク管内の観光を考えれば、わがマチを拠点にしていただければ周遊しやすいと考えています。交通の要衝としての存在をもっとＰＲしたいと思っています。
また、インバウンドの取り込みも重要です。「みどりの村エリア」にあるキャンプ場には台湾からの観光客がレンタカーで来て宿泊しています。リピータも多く、今後は大事なお客様になっていくはずです。
美幌峠
年間のイベントを教えてください。
9月には「美幌ふるさとまつり」があり、町民手作りの露店が神社通りを埋め、夜店の賑わいとたくさんのイベントが楽しめます。2月の「びほろ冬まつり」は、大きな鍋で煮たアツアツの豚汁や寒中焼肉など、味覚と楽しさが満載です。5月の「美幌峠まつり」は、美幌峠観光のオープニングを飾り、アイヌ有志の皆様による民族舞踊などが披露されます。
美幌ふるさとまつり
