わがマチの1次産業や観光の魅力をお伝えします。今回は「ひと・自然・産業が輝く協働と共創のまち」をキャッチフレーズにしている空知管内の赤平市です。畠山渉市長にお聞きしました。
【DATA】
【人口】9,368人(R3年12月31日現在)
【世帯】5,626世帯(同上)
赤平市役所
〒079-1192 北海道赤平市泉町4丁目1番地
TEL : (0125)32-2211
赤平市の農業の特徴から教えてください。
わがマチは百戸地区に入植したのが始まりで、昨年で開基130年を迎えました。百戸地区をはじめ市内では今でも農業が盛んです。特に米作りは全体の7割ぐらいを占めていて、ほ場は約592㌶におよびます。農薬や化学肥料を半分に抑えた特別栽培米の「ゆめぴりか」「きたくりん」は高い評価を受け、東京銀座の伊勢丹でも販売しています。
赤平市長 畠山 渉 氏
ゆめぴりか・きたくりん
また花卉栽培も盛んで、「赤平オーキッド」のコチョウランは、道内最大級の生産販売を誇り、2カ月以上も長持ちすると評判です。ここでは通年開花のコチョウランが鑑賞できます。
その他にトマトやアスパラ、蕎麦、小麦、大豆などを栽培しています。
農業全体を見た時にはやはり、就農者が減っているので、新規就農者にむけた取り組みに力を入れてまいります。研修に対する手厚い助成やスマート農業の推進と、ほ場を大きくしたりする基盤整備事業にも取り組んでおります。また光ファイバーも農業地域全体をカバーしていなかったので早急に整備を進めているところです。
赤平市ならではの美味しい特産品がたくさんありますね!
赤平市の特産品といえば、是非とも情報発信基地「AKABIRAベース」に立ち寄ってください。平成27年にオープンしたアンテナショップで通年営業をしています。
AKABIRAベース
そこで人気なのが、赤平産のトマトを使った「赤平トマトスープカレー」。さわやかな酸味とスパイスが特長です。「トマトカレーパン」も赤平産のトマトを使っています。パン生地にもトマトが練りこまれていて、子どもでも食べられるように辛みを控えています。新名物「ホットレッグ」はジューシーで食べごたえのある鶏足の唐揚げです。
赤平トマトスープカレー
一方、JAたきかわ女性部赤平支部の人たちもいろいろな加工品を作っています。「野菜ミックスジュースにじの里」は赤平産のトマトにニンジンを加えた、口当たりの良いまろやかな味のミックスジュースです。「虹の糀(こうじ)みそ」は赤平産の大豆と米にこだわり、糀の風味豊かに仕上げています。
林業や木材産業も盛んですね。
特にわがマチには、木材産業に関わる企業が多くあります。
空知単板工業は昨年、国内における体育、スポーツ施設に関し、優れた取り組みを表彰する「スポーツ庁長官賞」を受賞しました。体育館で多発していた木製フローリングのささくれによる事故を防ぐため、側面に特殊樹脂塗膜を注入することでささくれ発生を抑制しました。「ササクレス」という名称で製品化し、これが評価されました。
明治42年創業の武藤工業は、木のぬくもりを引き出すものづくりを行っています。中でも木のおもちゃは肌触りが良いと好評です。
その他に、茂尻興産、ニッショウなどがあります。
また、赤平製紙では北海道で販売しているティシュー「エリエール」を製造して、ふるさと納税の返礼品としても人気です。
エリエールティシュー
観光はどうですか。
例年7月中旬に行われる「あかびら火まつり」が最大の観光イベントになります。赤フンランナーによるタイマツリレー、火太鼓の演奏、ズリ山に点火する「火文字」は壮大です。そして、この火文字には、炭鉱(ヤマ)の火を消さないようにという市民の願いが込められています。50回記念の昨年は、コロナ禍によりオンラインの開催でした。今年は通常の開催ができればと思っています。
あかびら火まつり
また、「炭・鉄・港」で日本遺産に登録された「空知川露頭炭層」「北炭赤間炭鉱ズリ山」「住友赤平炭鉱立坑櫓」はわがマチの歴史が垣間見える産業遺産です。
特に「住友赤平炭鉱立坑櫓」は、櫓の高さが43.8m、地下に660m掘り下げ、総工費20億円をかけ、1963年に完成。1994年まで使用されていました。
そして、エルム高原では、キャンプや温泉と自然を満喫できるエリアになっています。
2022_03_13 | 2022年 3・4月号 わがマチ自慢 連載 | ふるさと納税, 林業, 楽しむ, 特産品, 観光, 農業, 食