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– GAP認証農場を訪ねて Series17 –
有機・特栽にこだわった営農哲学 ソラナファーム株式会社 (和寒町)
イーハトーヴ × ゆめさぽ Collabo‐Campaign】

食の安全は食品に関わるあらゆる産業界に求められる必須条件。農業界でも農畜産物の安全基準ともいうべき「GAP認証」へ向けた動きは活発だ。今回の取材先はかぼちゃ・キャベツでJGAP認証を取得した「ソラナファーム株式会社」(濱田敏史代表)。記者は「株式会社ゆめ・きた・さぽーと」の大滝昇社労士(ASIAGAP指導員)と廣田陸奥夫税理士(同)ともに和寒町に所在するソラナファームを訪ねた。

文/山田勝芳

法人化して10年当年JGAP認証も取得

ソラナファームは法人化して今年でちょうど10年目。家業としての農業を引き継いだ濱田敏史代表(53歳)は四代目に当たる、つまり営々と続く百年農家だ。この間農場の移転もあり、現在地は和寒町字菊野に約56 haの農場をでんと構える。ここで、かぼちゃ・キャベツのほか大豆・小麦・水稲など生産している。

 

ソラナファーム代表の濱田敏史代表と濱田慶子副代表(かぼちゃ畑で)

 

法人化した当年、かぼちゃとキャベツで「JGAP認証」を取得した。そう、和寒町といえば「かぼちゃ」も「雪の下キャベツ」も代表的な作物。第三者機関の審査を経た、管理の行き届いた農場で生産された安全な農産物を消費者に届ける、これこそがソラナファームの営農哲学だ。
JGAPのほかにも「有機JAS」、「特別栽培」の認証も取得している(画像が小さく見づらいが写真左を参照)。飽くなき安全・安心な農産物づくりに挑戦している。一般的農家ならここまでの完璧性を探求しない。安全な作物であることはGAP認証で充分証明される。そう考えると、ソラナファームはまさに凄過ぎる。

 

JGAP認証書

 

特別栽培農産物認証書

 

有機認証書

 

有機のカボチャ部門で五年連続の最優秀賞

例えば最も生産に力を注いでいるのがかぼちゃだが、有機JASは「くり将軍」、特栽で「くり将軍」のほか「雪化粧」「栗天下」「ブラックのジョー」といった按配だ。
特筆すべき〝金字塔”がある。「一般社団法人日本有機農業普及協会」(JOFA)主催の『オーガニックエコフェスタ2022』の栄養価コンテストカボチャ部門で、ソラナファームは五年連続で最優秀賞を受賞している。つまり日本一のカボチャを和寒町のソラナファームが生産しているということ。「五年連続で受賞だから、来年の出品はどうしたらいいか」、贅沢な悩みを打ち明けた。
ソラナはスペイン語でひなた、百年農家は続く。

 

2022_09_05 | 2022年 9月・10月号 GAP認証農場を訪ねて ゆめさぽ イーハトーブ 連載 | , , ,