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特集記事

2026_01_04 | 1・2月号 2026年 編集長のひとりごと 連載 | , | 編集部イーハトーブ

【編集長のひとりごと】
北海道人のアイデンティティは 揺るぎなき連帯感と怯まない反骨魂

この原稿を書いているのは12月中旬、否応なくこの一年を振り返り冥想する。2025年は「昭和百年・終戦80年」の当年でもあり、編集の構想をあれこれ張り巡らせての幕開けだった。しかし、戦後生まれの筆者としては戦争の時代一色で昭和百年を捉えることに抵抗感があり、構想は不発に終わる。

2024年は「プレ百年・終戦80年」で紹介した〝戦後開拓の地〟として再び北海道が俎上にあげられた。この事実を再確認できたことは、筆者の地域学をより堅牢にした。つまり、戦後海外からの引揚者(復員者含む)は約六百万人だったが、すでに国内は食糧難でかつ職探しも混乱状態だったし、戦時体制一色で食糧増産政策はとられていなかった。「食よこせ」「仕事よこせ」の暴動を恐れた政府は引揚者らを首都圏から遠ざけて北海道など辺鄙な県へ向かわせた。さらに数年後には海外移民としてハワイや中南米の海外移住を薦める政策をとった。国民の食・職の国家責任を放棄した政府の無策を日本史の中に垣間見える。

 

外地で強制収容された兵士や民間人は多分に思想的洗脳教育された者がいて、彼ら帰還者による政治的暴動・混乱を最も恐れていた。当時、占領軍総司令官マッカーサーにより政治結社や労働組合の自由は謳われていたという時代背景もある。

 

明治以来の北海道の成り立ちは、武士の特権を外された不平武士は屯田兵として送り込まれ、家制度の下の二男・三男以下は開拓民に組み込まれ、幕府側についた藩はこぞって北海道へ送り込まれ、反新政府活動や民権運動家など刑を受けた囚人らは道内4か所の集治監に収容され、強制労役に駆り出された。このように、内地から弾き飛ばされた者たちによって、北の大地は開墾された。この事実は地域学の根幹を成す。

〝なにクソ〟の反骨心こそが北海道人のアイデンティティではないのか。

 

2024年の令和の米騒動は2025年も引き摺り、高値維持のまま越年となった。農政の無策ぶりもあり、新しい年にどう決着をつけるのか。長年にわたり物価の優等生を演じることが国産農産物の役回りで、その結果、離農者が絶えないのが日本農業の体質だった。現在の農産物高値維持を機に、持続する農業を消費者に見せてもらいたい。高値水準で農家所得も増えているのに〝離農の歯止めが利かぬ〟では世の中で通じない。

 

青森県東方沖地震(震度6+)で北海道中が揺れ動いた。現在「後発地震注意情報」が発令し、その後解除。東日本大震災以降震度7以上の地震は5回。用心の年としたい。

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