日本海に面した寿都町は、開基350年を超える道内屈指のとても古い歴史を持つまちです。札幌と函館の中間に位置し、気候は温暖で、弓状の海岸線が美しい寿都湾の眺望、四季折々の海の幸、高台の林に囲まれた寿都温泉、港に建つ個性的な道の駅、貴重な歴史的建造物の数々など、多彩な旅の楽しみが満載です。
145年の歴史持つ寿都温泉ゆべつのゆ
寿都町の湯別地区、高台の上には林に囲まれた閑静な寿都温泉「ゆべつのゆ」があります。今から145年前、西暦1880年に「湯別野温泉」として開発されたという記録があり、わが国初の全国規模の温泉情報をまとめた「日本鉱泉誌(1886年)」にも記録が残っている名湯です。
美肌効果が期待できる硫黄泉「美肌の湯」と、血行を良くする塩化物泉「癒しの湯」の、2つの泉質を持つ温泉施設です。どちらも循環掛け流しで、「美肌の湯」は湯温39℃、アルカリ性が高いため肌にも優しく、しっとりとした肌触りで、湯上りには肌がつるつるになります。「癒しの湯」は湯温42℃、身体を温める効果が高く、血液の循環を良くし、筋肉をやわらげ、身体の芯から温めてくれます。露天風呂、家族風呂、ジャグジーやサウナなどを完備しています。
寿都温泉「ゆべつのゆ」
敷地内コテージで宿泊も
敷地内の吹き抜けロフト構造コテージ「湯郷の宿」で宿泊もできます。定員4名、6名、8名用の3種類があり、リビング、キッチン、シャワー室、冷蔵庫、電子レンジほか調理用具一式、寝具一式も揃っています。
また、漁港の傍には町営簡易宿泊施設「ゲストハウス風泙(かざなぎ)」があります。全室ベッドで、外観も室内も明るい雰囲気の、観光拠点に最適な宿です。3人部屋1室、2人部屋3室。シャワールーム、共用キッチン、冷蔵庫、冷暖房、Wi‐Fi完備。
漁船が一望できる珍しい道の駅「みなとま~れ寿都」がすぐ目の前です。
「ゆべつのゆ」敷地内にあるコテージ「湯郷の宿」
寿都湾の海産物を味わう
寿都湾の美味は、まず4月下旬から約1ヵ月間、特産「生炊きしらす佃煮」の原料のコウナゴ漁が始まり、夜の海では幻想的な漁火が見られます。この時期にしか食べられない「生しらす丼」が絶品です。
そして、自然豊かな森林に囲まれた寿都湾で養殖される日本海唯一の「寿かき」も、4月下旬から約2ヵ月間、春から初夏にかけて旬を迎える春の美味そのものです。他にも、春はサクラマスやヤリイカ、夏はウニやアワビ、秋はブリやヒラメ、冬は毛ガニやアンコウ、マダラと、栄養豊かな雪解け水が流れ込む寿都湾は海産物の宝庫です。
これらの豊富な海産物は、町内10ヵ所近くで不定期に目印の旗を立てている、漁師さんの直売店で浜値で買うことができます。場所や営業時間がまちまちなので、「ゆべつのゆ」か、道の駅で問い合わせてください。
まさに季節限定、寿都でしか食べられない「生しらす丼」
春から旬を迎える「寿かき」
新たな特産品バジル1世紀超える伝統の菓子も
数年前から寿都町で水耕栽培を始めたバジルも、新たな特産品として定着しています。「寿都温泉ゆべつのゆ」では、新鮮なバジルを使ったソフトクリームが、豊かな香りと爽やかな口当たりで大人気。毎週土・日曜には、リラックス効果や抗菌作用が期待されるジャグジー風呂で「バジルの湯」に入れます。そのほか、毎週火曜日は半額デーで、大人は通常600円の料金が300円に、小学生は通常300円が無料になります。
ゆべつのゆの売店コーナーでは、ホッケやイカなどを使った伝統の水産加工品をはじめ、特産の「生炊きしらす佃煮」などが揃っています。また、寿都町は菓子作りでも100年以上の長い歴史を持つ土地柄で、一つひとつ手作りで焼き上げられる元祖「わかさいも」など、伝統の和洋菓子が楽しめます。
手作りの銘菓「わかさ屋いも」
350年超す歴史を堪能
寿都町は1669(寛文9)年開基から350年以上、和人が集落を形成した頃から数えて400年を超える、大変古い歴史を持つまちです。
江戸時代から商場として海産物交易で栄えた土地で、その栄華は道指定有形文化財の「カクジュウ佐藤家」、釘を1本も使っていない「橋本家(旧鰊御殿)」などの貴重な歴史的建造物で偲ぶことができます。
また、町内には多くの寺社仏閣が密集し、神社が9社、寺院が14寺もある道内屈指のまちです。中でも創祀から380年以上、後志地区最古の「壽都神社」は、春は桜の名所として、夏は風鈴棚が設置されることで親しまれ、ユニークなおみくじや御朱印が人気です。
旧鰊御殿としても知られる「橋本家」
【問い合わせ先】
寿都温泉ゆべつのゆ
TEL: 0136‐64‐5211
営業時間: 10:30~21:00
定休日: 第一月曜(祝日の場合は翌日)