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特集記事

2018_05_09 | 2018年 5・6月号 特集 | , | 編集部イーハトーブ

「今金男しゃく」の栽培が今年も始まりました 〜 今金町 〜

長い冬が終わり、ここ今金町でも本格的に農作業が始まりました。今金町を代表する農産物といえばやはり「今金男しゃく」。今年、「地域団体商標」をとり、さらなるブランド力のアップを図っています。

今年も「今金男しゃく」から目が離せません

「地域団体商標制度」とは、地域名と商品名からなる商標が、地域ブランド育成の早い段階で商標登録を受けられるようにするため、平成18年から施行された地域ブランドの制度です。今年、「今金男しゃく」として、「地域団体商標」をとり、さらなるブランド力のアップを図ります。

また、2015年から湖池屋さんから発売された、今金男しゃくを100%原料として使用した贅沢な「ポテトチップスのり塩」「うま塩」2種類の今年の発売も決定されました。毎年秋に発売されていますが、数量限定のため早々と完売する人気商品。湖池屋さんのオンラインショップや同JAのAコープいまかね店店頭で販売予定です。

 

うま塩(左)、のり塩(右)

 

「今金男しゃく」の生産が始まりました

今金町で馬鈴薯栽培が始まったのは明治24年。明治28年には男しゃく1品種に生産を統一し、昭和30年には「今金男しゃく」の名前でブランドを確立しました。男しゃくの味にこだわり続けて半世紀。道内で唯一男しゃくのみを栽培しつづけています。

また、植える時期の違いで「早出し馬鈴薯」と「秋馬鈴薯」があります。「早出し馬鈴薯」は、8月から収穫が始まります。一方、「秋馬鈴薯」は少し遅れて植え付けを始め、8月中旬から10月にかけて収穫を行います。
今年の冬は平年よりも雪が多かった今金町。3月上旬から下旬にかけてこの雪をとかす融雪剤の散布から「今金男しゃく」の1年が始まります。

 

今年は4月中旬から植付け作業が始まりました

 

3月下旬から4月中旬にかけて、「浴光催芽」といって、種芋にビニールハウスの中で光を当てて、植え付け後の生育を均一にするため、健全で丈夫な芽を出させます。4月中旬には、1個の種芋から健全な芽を効率的に出すため2~4個に切り分けます。そして、4月下旬から5月中旬にかけて畑に植え付けます。

5月中旬から6月下旬にかけては、根の発達を促進させるため浅く耕す「中耕」や、排水を良くし腐敗・緑化いもを減らすため土を寄せて盛る「培土」などを行います。
6月中旬から7月中旬の馬鈴薯の花が咲く頃には、畑作部会・指導機関・JAが立ち会い、生産者自ら生育調査と病株の抜き取りを実施します。健全な生育をしていない物については、妥協なくすべて抜き取り、良質な馬鈴薯のみを栽培し、消費者のもとへ届けます。
そして、8月中旬から9月中旬に茎葉が自然に黄変したら、いざ収穫!美味しさを保つために、晴天の日を選んで収穫します。

 

植付け後、保温のためにビニールでおおいます

 

実りの時に向かって!

もちろん、今金町で生産している農産物は馬鈴薯だけではありません。町内を流れる清流「後志利別川」の澄んだ水が育む「今金米」は、秋には皇室に献上されることになっています。太陽の味がするといわれている「ミニトマト」は、苗植えの段階から早めに地温を上げる工夫をしています。しっかり色が特徴の「人参」、カルシウム、カリウム、ビタミンAをたくさん含み、柔らかい歯ごたえと甘味に富んでいる「軟白長ネギ」、原木栽培が自慢の「しいたけ」、太くて柔らかくみずみずしさいっぱいの「グリーンアスパラ」、太さとみずみずしさが特徴の「ダイコン」、適度の光沢があり、堅くしまって肉質のきめが細かい「小カブ」など、実りの時に向かって一斉に動き始め、今金町に春の到来を告げています。

 

JA今金町

瀬棚郡今金町字今金141番地

TEL: 0137・82・0211

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