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特集記事

2023_11_04 | 11・12月号 2023年 イーハトーブ | | 編集部イーハトーブ

北北海道弁は各県出身者の和合の象徴であり、地域連帯の証し
歴史的所産である北海道弁を次の世代につなげよう

全国各地にはその地域に土着した方言がある。真似ようと思っても微妙なイントネーションがあって案外難しいもの。関西弁や京都弁は北海道人には絶対無理、特に関西弁の早口は苦手だ。しかし、如何なる場面であれ、関西人の自然に口から出る方言はまさに身に沁みついた文化発出の好例だろう。私たち北海道人はどうか? 日常会話はほとんど全国共通語だ。東京や大阪に旅行に行っても、決して北海道人とは特定されないはず。それぐらい北海道人の言葉は標準語化している。
「北の国から」のTVドラマ、出演者たちは北海道弁で演じていたが、やはり声の微妙な上げ下げで北海道人の実際の方言と比べてちょっと違った。しかし、それがあったとしても(東京を捨て北海道に居附いた)倉本聰の印象深いドラマだった。五郎さん(田中邦衛)ほか幾人か他界した。ドラマはちっとも色褪せないのに演じていた人間もドラマを見ていた側の人間も確実に衰えていくものだ。蛍(中嶋朋子)が乗った根室線も現在は不通区間、今の風景も時間経過とともに随分変わったものだ。

 

 

さて、明治期に全国各地からまとまった集団が入植し、道内各地で開拓が進められた。入植地では最初の頃、それぞれの方言が入り混じっていただろうことは想像に難くない。厳しい条件の生活を皆が力を合わせて乗り切るより術はなく、その中から言語がバラバラだと意思疎通ができないからと、地域の共通語たる「方言」ができたと思われる。入植者から見れば、これが道内何処へ行っても通用する「共通語」だったはずだ。
現在使われている全国各地の方言は2千年の歴史の賜物だが、北海道弁は150余年足らずだ。しかし、普段ほとんど聞かれなくなった。それを嘆いているのは筆者だけだろうか。
「2000年VS150年」廃れるほど時代を経ているわけではないのだ。北海道弁はまさに地域連帯の所産であるし、北海道弁はまだまだわれらの地域語で存在してほしい。われらが道産子の〝共通語〟であり続けたい。ここがどっしり根をおろした北海道だ。
ただし、日常では道具として使われなくなった生活用品の呼び名は「死語」となっても致し方ない。例えばデレッキ、ジョンバの類。今は使わなくなった「石炭ストーブ」の必需品だった。必然、「アク投げ」は毎日の基本動作であった。「アク投げ」は「雪投げ」と同じ、捨てる動作を言ったもの。
今回は繋いでいきたい「北海道弁」について触れてみた。

(山田勝芳)

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