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特集記事

2018_03_19 | 2018年 3・4月号 未来につなげる酪農 連載 | , | 編集部イーハトーブ

【 未来につなげる酪農 46 】
自分で飲みたくなる牛乳を搾りたい
岩見沢市 藤沢紘士さん

今回ご登場いただくのは、JAいわみざわ青年部の藤沢紘士(ひろし)さん。自身も牛乳好きで、自分が飲みたくなる美味しい牛乳を搾る目標に向かって、理想的な牧草づくりに力を注ぐ経営についてお話を聞きました。

3年目までがきつかった

岩見沢市上志文町にある藤沢牧場は、紘士さんの祖父から父までがつなぎで乳牛を飼育し、約20年前からフリーストールに切り替えたそうです。
紘士さんが就農したのは平成17年の春で、一昨年から経営を引き継いでいます。子どものころから家で酪農の仕事を手伝っていたため、自然に跡を継ぐものと考えていたとのことです。
「小さいころから牛は好きで、周りで使っていた機械類をいじるのも好きでした。学校も地元の農業高校に進みましたが、畜産科で教えるのは牛だけではなくて、しかも酪農専攻が4人しかいなかったためかレベルが今ひとつで、大半の知識や技術は就農してから実践で覚えました。本格的に仕事でやってみると結構きつかったけれども、3年目くらいから体が慣れて余裕が出てきましたね」

 

清潔な牛舎の中で、藤沢紘士さんと奥さんの由美子さん

 

草づくり力入れて飼育を

餌にこだわる藤沢さんは、いい牧草で育てることがいい乳を搾るのにつながると話しています。
「今年は天候に恵まれず、牧草の質が今いちでした。今は、餌については品質が安定していますが、草がよければまた違った結果になるのかなと。実は自分が牛乳好きで、理想は自分で飲みたくなるような牛乳を搾りたいんです。うちの牛乳はそれほど脂肪が高いわけではないんですが、飲んでみると甘くて美味しいので、やはり牧草に一番力を入れていきたいですね」

 

牧草をもりもり食べる元気な牛たち

 

両親と3人で家族経営していて、奥さんは2人目の子どもが産まれたばかりなので現在は産休中。経産牛は60頭で、将来的には、負担にならない程度に頭数を増やしていきたいとのことですが、人を雇ってまで規模を大きくすることは考えていないそうです。
「牛を増やしてIT化していく酪農も一つの選択だと思うんですが、今はとにかく手をかけていい草を作って健康な牛を育てて、安定経営を目指すつもりです」

 

プロフィール

31歳。

経産牛飼養60頭。

年間出荷乳量約350t。耕地面積50ha。

2018_03_19 | 2018年 3・4月号 未来につなげる酪農 連載 | ,