米‐1グランプリ始まって以来の悪い作況指数での開催
去る11月17日(土)、蘭越町の蘭越山村開発センターで「第8回米‐1グランプリinらんこし」が開催されました。
昨年の北海道の作況指数は90で9年ぶりの「不良」。米‐1グランプリ始まって以来の悪い作況指数での開催となりました。6~7月の低温と長雨、日照不足、9月には台風21号、そして、北海道胆振東部地震がありました。また、本州では高温障害に悩まされました。全国的に米作りに与えた負の影響は大きなものでしたが、そんな困難な状況にも関わらず、自慢のお米を募集したところ、全国各地の農家から290品の応募がありました。
同大会は全国一律のガチンコ勝負とし、全国の調理専門学校等の生徒や教師及びお米を取り扱う専門店の方々による官能審査(食べ比べによる審査)で、上位30品を決勝進出としました。
金 秀行 蘭越町長
当日の決勝大会は、30品のトーナメント方式とし、決勝審査員14名による官能審査で、グランプリ(1品)、準グランプリ(2品)、金賞(3品)、銀賞(6品)、銅賞(18品)を決定します。
最終選考に残った6品は今年もすべて道内勢でした。岩見沢市の室永農園室永雅人さんの「ゆめぴりか」、蘭越町の三上智祥さんの「ななつぼし」、蘭越町の佐々木和弘さんの「ゆめぴりか」、洞爺湖町の宮内農園佐々木哲三さんの「ゆめぴりか」、今金町の吉本辰也さんの「ゆめぴりか」、月形町のマルダイ興産(株)岩崎貞治さんの「ゆめぴりか」でした。
最終選考に残った6品からグランプリが決定!
その6品の中から、今年のグランプリに輝いたのは洞爺湖町の佐々木哲三さんの「ゆめぴりか」、準グランプリは蘭越町の佐々木和弘さんの「ゆめぴりか」と今金町の吉本辰也さんの「ゆめぴりか」でした。金賞は岩見沢市の室永雅人さん、蘭越町の三上智祥さん、月形町の岩崎貞治さんがそれぞれ受賞しました。
「初出場でのグランプリ獲得ですので本当にびっくりしています。洞爺湖町の財田(たからだ)という地域で入植から130年あまりにわたって農家を営んでいます。この地域は水はけが良くまさに“財宝のような田んぼ”だと思っています。妻、両親、この地を守り続けてきたご先祖、そして、この大会を運営している実行委員や蘭越町の皆様に心から感謝いたします」とグランプリを受賞した佐々木哲三さんは語ってくれました。
グランプリを受賞した佐々木哲三さん
向山 博 実行委員長
上位30品に残った「ゆきさやか」と「きたくりん」
上位30品の中での道内品種は次のようになります。ゆめぴりか(10品)、ななつぼし(9品)、おぼろづき(2品)、ゆきさやか(2品)、きたくりん(2品)。食味が特Aの評価を得ていたり、ネームバリューのあるゆめぴりかやななつぼし、おぼろづきの出品数が多いのは当然として、その中での「ゆきさやか」や「きたくりん」の健闘は称えられるべきものと思います。
今大会でゆきさやかを出品したのは、2年連続で出品した富良野市の大石純之介さんと留萌市の佐藤正繁さん。
「食味はゆめぴりか並みで、葉鞘褐変(ようしょうかっぺん)という病気には弱いが、食味が安定しています。昨年で栽培を始めて5年目を迎え、年々お客様の引き合いが増えています」と代理で来られていた父親の大石春夫さんは語っています。
また、7回目の大会でゆめぴりかで金賞を受賞した佐藤正繁さんは、一昨年の大石さんのゆきさやかを食味して、その美味しさに感動し、栽培を昨年から始めたといいます。将来はゆめぴりかやななつぼし、おぼろづきの牙城を崩すことになるかもしれません。
一方、きたくりんは、稲の病気に強く、農薬を節減しながら安定的な生産が期待できる品種です。粘りややわらかさなどの食感にも優れています。
佐藤正繁さん(左)と大石春夫さん(右)
最終選考に残った6名の方々。(上左から)室永雅人さん、三上智祥さん、岩崎貞治さん、(下左から)佐々木和弘さん、佐々木哲三さん、吉本辰也さん
たくさんの来場者で賑わいました
当日、会場には寒い中、たくさんの人が訪れました。米重量当てクイズ、全国銘柄おにぎり&そうめん無料試食、もちつき大会、米粒摘み、お米にかかわるクイズ大会などのイベントが催され、明、明るい歓声が響いていました。
●米-1グランプリ in らんこし
【問い合せ】
TEL: 0136・57・5111
(内線261)蘭越町農林水産課農政係