今回は新品種とビーツを紹介します。
渡辺農事㈱ 安達 英人 さん
野菜の新品種
・ミニトマト ほれまる
すこし大き目のミニトマトでぜリーが少なめなので肉質感があります。味は濃厚で甘みがあり、大人向けのトマトです。
ほれまる(渡辺農事㈱)
・エダマメ 神風香
極早生で樹はおとなしく茎が短いのでコンパクトになります。茶豆の風味、甘みが強くおいしい品種です。大莢で3・4粒莢が多く付きます。
神風香(雪印種苗㈱)
・オクラ ヘルシエ
段違いの粘りの強さを持ち、食物繊維が豊富です。肉厚で柔らかいパステルグリーンの丸莢種です。
ヘルシエ(タキイ種苗㈱
・カボチャ ブラックのジョー
皮の色は極濃緑色で、着果が良く2kg程度になります。肉質は粉質で甘みが強く、貯蔵にも向きます。(これらの新品種は専門種苗店でお求めください。)
ブラックのジョー(㈱サカタのタネ)
話題のビーツ
ロシアを代表するスープといえば「ボルシチ」、おなじみの赤い野菜が、世界が注目する『ビーツ』なのです。日本では『テーブルビート』『火焔菜(かえんさい)』とも呼ばれています。日本へは18世期に渡来、明治時代に再導入されましたが、特有の土臭さと濃紅紫色のため普及しませんでした。このビーツがその健康効果で注目されています。
・ビーツの人気の理由
一つは真っ赤な色素『ベタシアニン』、もう一つは『NO』(一酸化窒素)です。
ベタシアニンはポリフェノールの一種で強い抗酸化作用があり、ガン予防に効能があります。
NOは最近注目されていますが、血液の流れをよくするだけでなく、血管全体をしなやかにして、血栓を予防する働きがあります。血流量が増え、全身の血行がよくなれば、基礎代謝率もあがります。まさに老化防止の成分を含んだ食品といえます。
他にも、オリゴ糖や食物繊維の効果が期待できます。
・栽培のポイント
ビーツの栽培は簡単で4~6月に30日間育苗した苗を植えます。条間40cm株間20cmくらいに植えます。(6月は直播もできます。)生育中は病害虫は少ないですが、除草は行います。植えて90日後には直径7cmくらいになるので収穫します。10月に収穫したものは葉を切って凍らないようにすれば4月まで保存できます。
・ビーツの食べ方
ビーツを茹でるには皮つきのまま30分以上かかり、独特の土臭さがあるので、普及していませんでした。最近はイギリスでは健康野菜として常識、飲む輸血、血管が若返るなどが話題となっています。手軽に利用するにはスムージーがよく、2‐3cm角のブロック状のものやスライスしたものが使いやすく、果物を中心にすることで、飲みやすくなります。
〈寄稿〉
渡辺農事㈱北海道営業所
http//www.watanabenoji.com
E-mail: adachi@watanabenoji.com
TEL: 011・577・3231
2019_01_22 | 1・2月号 2019年 家庭菜園を楽しもう! 連載 | 育てる