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特集記事

2019_01_22 | 1・2月号 2019年 わがマチ自慢 連載 | , , , , | 編集部イーハトーブ

【わがマチ自慢】今回は白老町

わがマチの1次産業の魅力をお伝えします。今回は「多文化共生のまち」を標ぼうしている胆振管内の白老町です。戸田安彦町長にお聞きしました。

 

DATA

【人口】17,021人(H30年10月末現在)
【世帯】9,504世帯(同上)

白老町役場
〒059-0995 北海道白老郡白老町大町1丁目1番1号
TEL: (0144)82-2121

戸田安彦 町長

 

2020年4月、白老ポロト湖畔に「国立アイヌ民族博物館」「国立民族共生公園」が誕生します!

来年4月24日、民族共生の象徴となる空間、「国立アイヌ民族博物館」「国立民族共生公園」がオープンします。国の大きなプロジェクトであると同時に、北海道にとっても、わがマチにとっても重要なものです。国立アイヌ民族博物館は、東京より北では初めての国立の博物館であり、アイヌに特化したものです。昨年11月から本格的な工事が始まりました。昨年3月末に閉館した「アイヌ民族博物館」には、年間来場者が87万人を記録したこともあったので、年間100万人の来場者達成を目指しています。
ポロト湖周辺は、民族文化とアウトドアの一大拠点になっています。先述したアイヌ民族の生活文化を伝える博物館をはじめ、冬の湖上ではスケートやワカサギ釣りなど、四季を通して楽しめる場所です。そこに更に新しい施設ができることになります。
アイヌの方々に対しては、国内はもちろん、アメリカ、カナダ、オーストラリア、台湾など海外の方々も関心が高い。そういう国々に私も赴き、PR活動をさせていただいています。北海道ではインバウンドの目標を500万人に設定しています。そこにこのような施設が誕生することは大きな強みになるはずです。マチとしてもこの象徴となる空間を核に、周遊していただけるような仕掛けを考えているところです。

 

民族共生象徴空間(愛称・ウポポイ)の完成予想図

 

北海道を代表するブランド牛である白老牛、その歴史を教えてください。

白老町といえば真っ先に思い浮かべるのは「白老牛」かもしれませんね。昭和29年10月に島根県から北海道では初めて黒毛和牛44頭を導入したのが始まりです。わがマチの町政施行と同じく昭和29年から一緒に歴史を歩んできました。「白老牛」として、平成18年3月特許庁に図形商標を出願し、平成19年4月に認証されました。現在では繁殖牛頭数は5000頭を有し、肥育牛年間1400頭の出荷頭数を誇っています。
その「白老牛」の消費拡大に向けた催しとして、平成元年に始まったのが、「白老牛肉まつり」です。毎年、6月の第一土曜日・日曜日に開催され、昨年は4万8000人ほどの来場者がありました。一昨年は雨天の影響で3万2000人ほどでしたが、毎年来場者は5万人前後で推移しています。
また、一昨年、三重県松阪市で全国のブランド肉が一堂に集まる「和牛サミット」があり、北海道の代表として白老牛が招待されました。そのご縁で昨年の牛肉まつりでは松阪牛にも参加していただきました。食べ比べをされたお客様の話ではどちらのお肉かわからないと言われるほど、味も全国トップレベルにあると思っています。

 

白老牛肉まつり

 

他にどのような特産物がありますか。

虎杖浜のたらこは、前浜でとれるスケトウダラを使用し、宮内庁御用達ですから商品管理もきちんとしていています。それぞれの加工場で独自の味付けがなされていて、豊洲市場でもトップクラスの評価を受けています。
幻の高級魚マツカワもお勧めです。白身魚の中でも高値で取り引きされ、うま味のある脂ののりはヒラメ以上とも言われています。その味から「カレイの王様」との呼び声もあるほどです。
シイタケはここ十年で成長し、生産量は生シイタケ部門道内で一番となっています。竹浦飛生地区にビニールハウスで菌床栽培を行う企業が進出し、さらに地元の企業が協同組合しらおいきのこファームをつくり生産が飛躍的に伸びました。

年前にゲリラ豪雨で壊滅的な被害を受けましたが、河川の護岸工事などを行い、今は順調に生産しています。
そして、「白老たまごの里マザーズ」のたまご。天然の飼料と水を与えたニワトリを最良の環境の中で育て、産みたての新鮮なたまごを販売しています。

 

虎杖浜のたらこ

 

多文化共生のまちを世界に発信!

2020年を目指して、「多文化共生のまち」を象徴する施策として、2017年からスタートしたのが、町民が想い入れのある布を持ち寄り、1枚1枚繋ぎ合わせる「アイヌ文様刺繍入り巨大パッチワーク」作りです。1枚17cm四方の布を縫い合わせることで、縦1m、長さ7mもの巨大パッチワークとなります。個性的で多様な布が連なることで素晴らしい作品となり、言葉で伝えにくい「多文化共生」を表現しています。
その他に、アイヌ文化の木彫を活かした「バターナイフ作り」や虎杖浜地域に伝わる「べこ餅づくりと越後踊り」も造成しました。

また今年度は、インバウンドを視野に住民と来訪者がともに異文化交流を体験する「盆ダンス」に着手しました。そのプロモーションビデオの制作には、220名もの町民エキストラの参加がありました。
あらゆる人種や文化、価値観、老若男女が共存共栄するマチづくりをここ白老から発信していければと思っています。

 

パッチワークづくり

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