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特集記事

2019_05_26 | 2019年 5・6月号 生産者を訪ねて 連載 | , | 編集部イーハトーブ

【生産者を訪ねて】
極良食味米「ゆきさやか」を最初に試験栽培
松本農園 松本貴之さん(小平町)

最適な環境でメロンやお米を栽培

小平町の海岸から内陸に4~5㎞入ったところにある松本農園は、100年以上続く開拓農家です。松本貴之さんはその4代目。山間部に位置するため、あまり冷たい風が吹きこまず、メロン、お米の栽培に最適な環境にあります。
メロンは表面に網目のないのが特徴の「アイボリーメロン」。昔は多くの農家で作られていましたが、高齢化や栽培の煩雑さなどから、今では5、6件の農家でしか作られていません。地元では出荷とともに売り切れるため、町外にはほとんど出回らない幻のメロンです。

 

松本 貴之 さん

 

「ゆきさやか」を「夢見心」というブランド名で販売

そして、お米はゆめぴりか、ななつぼしの他に「ゆきさやか」の栽培にも力を入れています。
「ゆきさやか」は、2010年に品種登録されましたが、商品名に使用することができないため、「夢味心(ゆめみこころ)」という名前で販売。その後、2016年秋に産地品種銘柄の認可がおり、晴れて「ゆきさやか」と名乗ることができるようになった品種です。ゆめぴりかに比べてその知名度ははるかに低いですが、その食味はそれに勝るとも劣りません。その「ゆきさやか」を最初に試験栽培したのが、松本農園を始めとする数件の農家で2005年頃のことでした。3~4年に及ぶ試験栽培の結果、病害への抵抗性や生育性が劣ることなどから、一度断念。しかし、その食味の良さが他の既存品種に比べ際立っていたので、意欲のある数戸の生産者とともに、2009年より再び試験栽培を開始しました。

 

夢味心

 

「夢味心は、毎日食べるお米だからこそ一番美味しいものを自分たちが食べたいがために作り始めたのがきっかけです。親戚縁者にも提供していましたが100%夢味心が一番美味しいと言ってもらえます」と代表の松本貴之さんはその美味しさに太鼓判を押します。米栽培のほぼ北限に位置し、25℃以上になる日が栽培期間中20日もない冷涼な気候が、「ゆきさやか」の栽培には最適のようです。
当初の販売先は、留萌市内のAコープルピナスの店頭と今摺り米(お客様の注文によりその場で精米して販売)などから始まり、2014年からは、さらに、札幌市内の米穀店、各種イベントなどでも販売しています。
2012年に「JA南るもい『夢味心米』プロジェクトチーム」を発足し、チームリーダーも務める松本貴之さん。こだわりのお米はさらに美味しくなっていきます。

 

 

 

松本農園

北海道留萌郡小平町375

TEL: 0164・59・1912

2019_05_26 | 2019年 5・6月号 生産者を訪ねて 連載 | ,