北海道の森林整備を担っている全道79の森林組合の指導機関である北海道森林組合連合会(道森連)と、農林水産業をサポートする金融機関である農林中央金庫札幌支店は、環境保全に重要な役割を果たしている森林を次代へとつなぎ、持続可能な森づくりの大切さを多くの道民に理解してもらうため、森林組合や市町村などが取り組む地域森林環境教育などの活動を長年にわたり支援しています。
木棒(きぼう)のメッセージを被災地に
道民のいろいろなメッセージが書き込まれた小さな木棒(きぼう)をたくさん入れた「きぼうのプール」が全道各地を巡回して、被災地の方々に大きな希望を与えています。
木棒は、道産のカラマツやトドマツを使用し、直径は2㎝、長さは7・5〜10㎝ほどの木の棒です。この木棒にバーニングペンなどでメッセージを書いています。これは木棒を使って、「メッセージを全道各地に伝えてみよう」という「木育」の取り組みの一環でもあります。
道では、この取り組みを発展させ、企業や団体より資材の提供の協力を得て、東日本大震災や北海道胆振東部地震などの被災地の方々へのメッセージを添えた「きぼうのプール」を、寄贈する取り組みを行っています。
立ち上がった平成26年から活動している北海道森林組合連合会(道森連)と農林中央金庫札幌支店は、昨年12月18日にむかわ町の「町立鵡川放課後子どもセンター」に、道森連は12月20日には岩手県陸前高田市の「社会福祉法人陸前高田市保育協会広田保育園」に「きぼうのプール」を寄贈し、被災地の方々に大きな希望を与えています。
きぼうのプールで遊ぶ子どもたち
今年も道内の「認定こども園」へ木のおもちゃを寄贈しました
一方、道森連と農林中央金庫札幌支店は、今年2月に「庶路こども園」(白糠町)と「認定こども園そうべつ保育所」(壮瞥町)に、道産材で作られた「木のおもちゃ」を寄贈しました。
この「木のおもちゃ」の寄贈は、乳幼児期から木とのふれあう機会を創出し、木に対する豊かな感性と心を養い、想像力を高める「木育」の場づくりを支援します。平成27年から実施していて今年で5年目の取り組みになります。
「庶路こども園」に出席された道森連の松井廣道副会長は、「山の木や森は、私たち人間にとってはなくてはならない大切なものです。木の手触りはプラスチックにはない温かさがあり、木の香りは安らぎをもたらしてくれます。本日贈りました木のおもちゃは、全て北海道で育ったカラマツやトドマツと広葉樹を使って作っているおもちゃです。これらの木のおもちゃを通じて、木の持つ温もりを、木の香りがもたらす安らぎを、子どもたちに感じてもら
い、健やかに成長されることを願っています」と挨拶しました。
木のおもちゃ
今年は「北森カレッジ」の開校や全国育樹祭、林業機械の展示会が開催されます
今年は北森カレッジの開校や全国育樹祭の開催、そして、林業機械の展示会と業界にとっては大きなイベントが続きます。
北森カレッジは、木材生産量や伐採跡地への植林が増えている林業分野で、現場の作業や管理ばかりでなく、企業経営も支えることができる優秀な人材を育成する目的で設立されます。実習拠点を道北、道央、胆振・日高、道南、オホーツク、十勝、根室・釧路の7ヵ所に設け、本部機能は旭川市に置かれます。
また、全国育樹祭は皇族殿下をお迎えし、苫小牧市の和みの森で、10月3日に開催されます。
一方、林業機械の展示会は、苫小牧市の苫東地区で10月4日・5日に開催され、最新の高性能林業機械がお披露目されます。
道森連はこれからも、森林を守り育て、木材を使うという環境を作り上げることを通じて、北海道の林業と地域の活性化に繋げていきます。
庶路こども園での木のおもちゃの贈呈式
(右)棚野孝夫白糠町長(左)松井廣道副会長
町立鵡川放課後子どもセンターでの贈呈式
社会福祉法人陸前高田市保育協会広田保育園での贈呈式
北海道森林組合連合会(道森連)
札幌市中央区北2条西19丁目1番地9
TEL: 011・621・4293