芦別の老舗、滝澤ベニヤ
芦別市に本社を置く滝澤ベニヤ㈱の創業は、昭和11年にさかのぼります。芦別市は約87700
haの面積を有し、その89%が森林です。さらにその60%以上が天然林で広葉樹の宝庫として位置づけられています。林業や木材産業にはうってつけの環境下で、事業を始めました。
しかし、昭和40年代以降の住宅着工数の激増による需要に対応するため、若い木まで伐採してしまいました。結果として国内の需要に応えるため外材を輸入するようになり、国内の林業や木材産業は一時期衰退してしまいます。芦別市も例外ではありませんでした。その後、国内の森林整備が進み、地材地消が叫ばれ、昨年のロシアのウクライナ侵攻による外材の高騰で、道産材の注目はさらに高まっています。
現在、道内に需給バランスで供給が上回っているのは白樺、トドマツ、カラマツと言われています。同社は、蓄積量が増加していて、主として紙の原料、梱包材などとしてしか利用されなかったこれらを家具、建材、造作材として有効利用を図っています。、中でも力を入れているのが白樺です。
エコシラ合板
白樺間伐材「エコシラ合板」
広葉樹の中で、蓄積量が唯一増加している白樺は、成長も早く、計画的に伐採を行えば、半永久的に使える資源です。今まではほとんど利用されずにいた「白樺間伐材」を有効利用することで、無駄をなくし、また、製品を販売した利益を山に還元する環境活動を行い、山を整備し、環境修復を図った「長期循環型資源活用」を可能にしました。従来の合板に比べ、低コストでより高い強度と品質を誇り、学校教材、造作家具、食器・幼児玩具、漆器・彫物などに用途を広げています。
瀧澤貴弘 新社長
●滝澤ベニヤ㈱
芦別市野花南町1000番地
TEL:0124・27・3111