「豆食」は日本独特の食文化です。とりわけ大豆と小豆は日本人の食生活に様々な食べ方で摂り入れられています。諺に「小豆は晴れの食べ物、大豆は褻(け)の食べ物」とありますが、日本人の大豆と小豆の接し方を的確に言い表しています。そのほかに「黒豆」や「大正金時豆」など食卓に上がる豆類を集めてみました。「豆料理は調理に時間がかかり過ぎる」なんていわずに、もっと豆食を摂り入れましょう!
豆類は豊富なたんぱく質を含んだ栄養価の高い食品です
日本食は世界中の国が認める、健康的な食習慣の代名詞です。「一汁三菜」はまさに日本食の基本ですね。ご飯に味噌汁、おひたしに漬物、そしてメインの焼き魚で一汁三菜ですね。
大豆由来の「味噌」は英語でも「miso」(みそ)で万国共通語です。「味噌汁」は「miso‐soup」(みそスープ)。「醤油」は「soy sauce」(ソイソース)です。スーパーで普通に売られています。
大豆
古い話ですがヒラリークリントンが大統領夫人だった時代、クリントン大統領のダイエット食として食事に「豆腐」を用意したそうです。日本食の大豆食品の優秀さを物語るエピソードですね。
元々アメリカ人にとって大豆は家畜の餌であって人が食べる習慣はまったくありませんでした。今では大豆は高たんぱくでミネラルが豊富な点が評価され、大豆食品を好んで摂るようになりました。日本食の優秀さを習得したからです。
小豆
農耕的な生活を送っていた日本人は諺の中に名残が見られます。冒頭の「小豆は晴れの食べ物、大豆は褻の食べ物」が今も生活に息づいています。
日本人の食文化では米は最も重要な主食ですが、大豆(由来食品)もまた米と同格といっていいほど重要な存在です。しかし、大豆の自給率は約7%と非常に寂しい数字です。海外依存度は約93%です。「大豆はとっくの昔に捨てた!?」、これでいいわけがありません。
本紙イーハトーヴは日々、生産者、加工業者、流通サイドと接触して新聞を創っています。その中で感じることは消費者の声や行動が意外と伝わっていないこと。もっと大きな声、エネルギッシュな行動で消費者の考えを示していかないと、消費者の思いは何処にも伝わりません。
大福豆
「大豆の自給率を上げよう」ではなく、私たちの実際の消費行動で国産(道産)志向を明確にすることだと思います。やがて、その消費行動は加工する現場に伝わり、生産者の作付けに現れてくるはずです。つまり、消費者側が巻き起こす「国産大豆復活運動」です。
日本の食料自給率は38%です。緩慢に構えれば自給率は落ち、これは生産の縮小と淘汰を意味します。国民が自国の食料を守るという強い意志があれば、日本の農業は持続できます。