北海道はブロッコリーの生産量も全国1位を誇ります。ブロッコリーは道内各地で作られていて、生産量はエリア別にみると石狩エリアが抜け出て、市町村別では江別市がトップです。ブロッコリー作りについてJA道央ブロッコリー生産組織連絡協議会会長の荻野雅志さんにお話をうかがいました。
栽培技術の蓄積で、良質なブロッコリー作り
江別市でのブロッコリー生産は、平成5年に野幌地区の4戸の農家から始まりました。その後、平成13年に5つの農協(*)が合併してJA道央が設立。ブロッコリー生産も千歳、恵庭、北広島、江別と広範囲にわたり、平成27年、JA道央ブロッコリー生産組織連絡協議会が設立され、石狩エリアのブロッコリー生産を支えています。
現在の生産者戸数は142戸、作付面積は370ヘクタールにも及びます。同協議会では、毎年講習会を開き、新しい栽培技術の導入や、畑・気候にあった品種の選定、病害虫への対策などについて学び、良質で安定したブロッコリー生産を目指しています。
ブロッコリーの出荷は6月~10月、最盛期は7月上旬。今年はその大事な時期、7月上旬や8月下旬に雨が降り続くなど天候不順となり、ブロッコリー生育に大きな影響が出ました。「ブロッコリーは暑さや雨に弱い作物です。今年は雨が多いので、畑に水が溜まらないよう暗渠などの排水対策はもちろん、これまでの経験を踏まえて畑が少しでも乾くように管理しています」
荻野さんは江別市野幌地区でブロッコリーを7・5ヘクタール作付けしています。「ブロッコリー作りのこだわりは特にありませんよ(笑)。ただ性格上、畑はキレイにしていないと嫌なので、雑草を見つけたらすぐ取るようにして、こまめな畑の管理は心掛けています」
荻野雅志さん ブロッコリー畑で(9月25日撮影)
最後に農業の魅力についてうかがいました。「手塩にかけて育てた野菜たちが病害虫にやられることなく、最後まで元気に育ち、ほぼみんな収穫できた時は達成感があって、農業をやっていて良かったと思いますね」
そして、ブロッコリーの見分け方としては、花蕾(からい)が締っていて、茎が太いものほどおいしいそうです。
(*)5つの農協=旧千歳市農協、恵庭市農協、北広島市農協、江別市農協、野幌農協(江別市)。
生産者おススメの食べ方「ブロッコリーの茎のきんぴら」
①ブロッコリーの茎の皮の硬い所は削ぎ落として細切りにする。同様に人参も切っておく。
②プライパンを熱し、ごま油をひき、人参、ブロッコリーの順に炒める。
③火が通ってきたら、みりん、砂糖、醤油を加えてからませる。
④仕上げにお好みで白ゴマを混ぜたらできあがり。