『国際農業機械展』開催!
帯広市において4年に一度開催している『国際農業機械展』。昨年は新型コロナウイルス感染症の影響で1年延期となり、今年7月6日(木)~10日(月)の5日間、5年ぶりの開催となりました。
開催委員会の有塚利宣会長は、「今回は『農業への挑戦 北の大地から』をサブテーマに掲げ、わが国最大の食糧供給基地である北海道十勝から最先端の技術・情報を発信するとともに、ご来場者はもとより各関係機関・出展企業各社が相互にこれからの農業の在り方について語り合える場として開催いたします」と開催意義を話します。
農業への挑戦、 北の大地から
食料を生産する農業は、どこの国においても最も重要な産業です。わが国の農業は、農業従事者の高齢化や担い手不足、さらには耕地面積拡大への対応など、構造的な問題に直面しています。こうした様々な課題に対応し、安全安心な食糧を安定的に生産する農業の確立のために、農業機械への期待はますます高まっています。
前回の国際農業機械展では、開会式において無人トラクターによるパレードやドローンの農業分野への利活用など、ICTによるスマート農業の幕が開けられました。今回は、さらに進化した技術を搭載した農業機械が展示され、日本の農業の構造的な問題解決となることが期待されています。
今回の出展企業・団体数は114社。前回に比べて海外からの出展数も減り、コロナ禍の影響も受け若干少なくなっていますが、スマート農業の今を知る絶好の機会となりました。
農業機械メーカーを代表する2社も最先端のスマート農業機械を展示
道内を代表する農業機械メーカーである北海道クボタやヤンマーアグリジャパンも最新鋭の農業機械を出展しました。
北海道クボタでは“スマート農業はクボタ”をコンセプトに、「アグリロボトラクタ」「アグリロボコンバイン」をはじめ、「野菜移植機」「農業用ドローン」「真空播種機」「自動搾乳ロボット」などを展示し、3万2千人の来場者が訪れました。
「アグリロボトラクタ」には、作業精度と生産性の向上、不慣れなオペレーターのサポートに貢献するクボタの最新テクノロジーが搭載されています。また、「アグリロボコンバイン」は、稲・麦の収穫を自動で行う業界初の自動運転アシスト機能付きのコンバインです。
同社では、人類の生存に欠かすことのできない食料・水・環境に関わる地球規模の課題解決に取り組むクボタグループの企業姿勢を紹介すると共に、最新鋭の農業機械化を提案し、営農の課題解決を図るクボタスマートアグリシステム(KSAS)を訴求していました。
北海道クボタのブース
一方、ヤンマーアグリジャパンでは、自動でまっすぐ作業ができる「直進アシストトラクター」、作業経路の作成から圃場内作業を自動で行う「オートトラクター」、さらに無人作業を実現する「ロボットトラクター」を展示。誰でも熟練者並みの精度で高効率化・疲労軽減を実現し、次世代へ農業をつなげて行きます。また、世界での実績を誇る信頼のブランド、ジョンディア社から自動操舵を標準装備したトラクターも展示。高トルクと低燃費を実現した最新エンジンや長時間作業でも快適なキャビン、指先で様々な作業を行える操作パネルなど、最高のパフォーマンスを発揮する装備を多く搭載した本格トラクターです。さらに、農業に関わる女性を応援するコーナーやアフターサービスコーナー、ファミリーで楽しめるコーナーも来場者で賑わいました。
ヤンマーアグリジャパンのブース
4年後にはさらに十勝が熱くなる
5日間の開催で来場者数は約15万5千人を数え、海外からの来場者も多く目にしました。次回開催の2027年には、全国の和牛の品質を競う「和牛オリンピック」が帯広市と隣町である音更町で開催されます。農業王国十勝の名はさらに全国に、そして海外に響き渡ることになりそうです。
●「第35回国際農業機械展in帯広2023」開催事務局
帯広市東9条南18丁目(十勝農業機械協議会内)
TEL:0155・24・7818