北海道森林組合連合会(道森連)と農林中央金庫札幌支店の取り組み
旭川肢体不自由児総合療養センターに「木のおもちゃ」を寄贈
北海道立旭川肢体不自由児総合療養センターは、昭和37年に北海道立旭川整肢学院として開設されました。当時は主にポリオの児童を対象としていましたが、脳性麻痺、二分脊椎、筋ジストロフィーなど障がいが重く、また、障がいが重複している子どもの比率が高くなってきたため、昭和57年には現在の名称に改め、病院としての機能を強めて現在に至っています。
一方、北海道の森林整備を担っている全道79の森林組合を束ねる道森連と、農林水産業をサポートする金融機関である農林中央金庫札幌支店は、環境保全に重要な役割を果たしている森林を次代へと繋ぎ、持続可能な森づくりの大切さを多くの道民に理解してもらうため、森林組合や市町村などが取り組む地域森林環境教育等の活動を支援しています。
3月18日(木)、当センターに道森連と農林中央金庫札幌支店から「木のおもちゃ」が寄贈されました。
この「木のおもちゃ」の寄贈は、「木にふれあう」機会を創出し、センターを利用される子どもやその保護者の方々に木の優しい肌触りや温かみを感じてもらうことで、「癒し」の場づくりを支援すべく実施されました。また、「木にふれあう」ことを通じて、木のファンを増やし、中長期的な木材利用量の拡大につながることを願っています。
(左)田中肇院長 (右)阿部徹会長
贈呈式には大勢の人たちが参加
贈呈式には、当センターの職員や子どもたちが大勢参加しました。
道森連の阿部徹会長は、「木がいっぱい生えていて、いろいろな動物が住んでいる山を守っていくのが我々の仕事です。山をきれいにすると、川もきれいになり、海もきれいになり、魚がたくさん獲れるようになります。そして、空気もきれいになります。だから、我々が生活をして行くためには山をきれいにしていかなければなりません。君たちの未来のためにもこれからも山を守っていきます」と子どもたち一人ひとりに語りかけました。
また、農林中央金庫府馬和英札幌支店長(当時)は、「今回の木のおもちゃは、道内の工房で作られ、17種類、22点ありますので、存分に遊んでいただければと思っています。農林中央金庫は第1次産業の発展に寄与するために設立された金融機関です。その一環として、森林の大切さを皆さまに広く理解していただけるような活動を今後も続けて行くつもりです」と挨拶しました。
一方、当センターの責任者である田中肇院長は、「木のおもちゃを見せていただき、その温もりを感じ、本当にうれしく思っています。木工マチ旭川にとってはピッタリな贈り物ですし、木育という言葉にも感銘を受けました。今後、木とのふれあいが子どもたちの情操教育に良い影響を与えて行くものと思っています。本日は本当にありがとうございました」と挨拶しました。
道立の施設への「木のおもちゃ」の寄贈は、今回で3例目です。今後も道森連や農林中央金庫札幌支店の活動は続いて行きます。
(左)山澤怜寿さん( 右)府馬和英支店長(当時)
(左)奈良桜子さん( 右)小檜山隆組合長(旭川市森林組合)
今年も「お魚殖やす植樹運動」を開催
また、6月3日(月)には、今年も道民の森(当別町神居尻地区)で「お魚殖やす植樹運動」を開催しました。北海道漁協女性部連絡協議会などの漁業関係の団体が中心となり、森を守ることにより、海が守られ、魚を殖やすことができるという考えのもと、「百年かけて百年前の自然の浜を」を合言葉に、今年で31年目を迎えたイベントです。
来賓として招待された道森連の阿部徹会長は、「先日、愛知県で全国植樹祭が行なわれました。臨席されていた天皇陛下は森が良くなれば海も良くなるといってくださいました。そのことを胸に刻み、今後もがんばっていきます」と挨拶しました。
今回160名の人が参加。植樹は、昨年と同じく、ミズナラ・イタヤ・ニレを各250本、合計750本を植樹しました。
1次産業に関わるもの同士の連携は、これからも積極的に続いていきます。
「木のおもちゃ」を前に全員で記念写真
挨拶する阿部徹会長
北海道森林組合連合会(道森連)
札幌市中央区北2条西19丁目1番地9
TEL: 011・621・4293
農林中央金庫札幌支店
札幌市中央区大通西3丁目7番地北洋大通センター14階
TEL: 011・241・4211