道内外に発信し販路拡大
北海道庁が主催する今年度の「北海道の食匠 北のハイグレード食品2025」が決定し、2月10日に認定食品18品を発表しました。
これは、一流シェフやカリスマバイヤーなど、「食」分野の第一人者たちが集う北海道の「食のサポーター」等による選考を経て、道産商品のトップランナーを選定する制度で、2010年度から開始され、令和6年度で15回目の開催となりました。
この制度は、あまり広く流通していない地域限定商品や、道の駅・飲食店で提供される地域の原材料を使用した調理品など、道内の食材を活かして道内企業が製造する加工食品を選定対象としています。
その中でも特に「優れた食味」、「高い品質管理」、「強い消費者訴求力」を備えた商品を「北のハイグレード食品」として選定し、道内外へ発信することで販路拡大機会の創出を目的としています。
北のハイグレード食品パンフレット
徹底した道産のこだわり
選定商品の要件は、まず主原料が北海道産であること。次に、道内事業者が道内で製造加工を行った商品であること。
第三に、既に流通している商品か、または流通に載せていない商品については取り寄せに対応している商品であること。第四に、HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理の制度に対応済みの事業者が製造した商品であること。
第五に、選定後、同じの施策と連携し、道内外へ北海道の食ブランドの効果的な情報発信および販売促進に取り組む意欲のある事業者が製造する商品であること。
令和6年度は、77企業から103商品の応募があり、このうち北のハイグレード食品に認定された商品は18品。過去10年間の累計は、応募数1311商品、延べ1040企業、総選定数は241商品となりました。
今年2月10日、札幌パークホテルで「北のハイグレード食品2025」の発表セレモニーが開催され、道内のバイヤー、メディア関係者、レストラン関係者など、約120名が来場。各受賞者に選定証書と記念楯が贈呈され、式の後、会場で各受賞商品の試食・試飲が行われ、商談会の場としても活用されました。
商標登録されたロゴマーク
認定された全18商品
受賞した18商品は次の通り。雪の系譜シャルドネ(宝水ワイナリー)、びばい きなこ豆(AguricoEN)、幸福雲丹 幸雲丹(紫雲丹)( 世壱屋)、幸福雲丹 福雲丹(芭吻雲丹)(同)、純米大吟醸酒粕西京味噌漬北海道桜ます(丸亀)、スマイルモモハム(浅野農場)、葡萄作りの匠 北島秀樹ツヴァイゲルト(北海道ワイン)、やぎミルクの生ソフトクリームアイス (弘安倉庫)、無塩せきベーコンスライス (びらとりハム)、白櫻 (銀鱗)、酒粕あいす郷宝 (富士冷菓)、完熟ほおずり林檎ジュース (まるみ園 宮田果樹園)、まるごとかみふらのプレミアムビール(上富良野町)、生パスタ RuRu Rosso タリオリーニ、スパゲッティーニ (フタバ製麺)、フレッシュクリームチーズハスカップ&ハニー (月のチーズ)、落花生ヴィーガンジェラートVeganice北海道 落花生味(`Bweeds)、放牧豚モンディオラ (ELEZO社)、ブーダン・エキゾチック(同)。
高い人気、大きな利点
これらの商品は、商標登録された同事業のロゴマークを使うことが許され、ブランド化、他の道産商品との差別化を図ることができます。さらに、全国のどさんこプラザをはじめ、道内外のデパートや道内メディアで特集を組まれるなど、十分な販路拡大の機会創出を見込むことができます。
「北のハイグレード食品」は、一般消費者にも人気が高く、売り上げも取扱量も増え、ふるさと納税の返礼品などにも採用されるなど、一躍人気商品として発信されます。
どの商品も、道産の優れた原材料を惜しみなく使い、添加物を極力控えるために冷凍・冷蔵品が多く、中小企業の人たちが丁寧にこだわって作るために量産できないものばかりです。
また、審査後は審査員から味やパッケージなどについて的確な講評がフィードバックされるため、たとえ落選しても、商品の重要な改善点が判明するという大きな利点があります。事実、毎回出品する業者や、以前の講評をもとに弱点を改善し、見事受賞に結びつけた商品もあります。