GAPってなんだろう? 食の安全は、食品に関わるあらゆる産業界に求められている必須条件。農業界でも今、農産物の安全基準というべき「GAP認証」へ向けた動きが活発だ。今回の取材先は農業生産法人・株式会社ファームホロ(新ひだか町・幌村司社長)。GAP取得の経緯やGAP認証農場としての思いなどについて伺った。
日高管内初の「JGAP認証」農場
「農業生産法人 株式会社ファームホロ」は新ひだか町内三石蓬栄の幌村建設(幌村司社長)が2005年に設立した農場(従業員5人)。80棟のビニールハウスと露地栽培用の畑8haを有し、アスパラガス(62棟5,090坪)と花卉(14棟1,400坪)を生産している。
昨年9月には、食の安全や環境保全に取り組む優れた農場に与えられる「JGAP認証」(青果物)を日高管内で初めて取得。JGAPは法令や国が定める指針に沿った「管理点と適合基準」(チェックリスト)があり、120項目もの評価基準がある。その基準に沿って、木島誠二アスパラリーダーを中心に、社員全員で農場内の環境や生産工程管理について見直し、改善を行った。
「まず管理点と適合基準の項目で、『いったい何を言っているんだろう』と、求められていることを理解するのが大変だった」と振り返る木島アスパラリーダー。GAP取得後は農場内の環境が大幅に改善され、作業効率も良くなったという。
アスパラの太モノ
「安全なものを食べていただきたい」という思いでアスパラを栽培
生産しているアスパラガスの種類は47棟でグリーン、7棟でホワイト、4棟でムラサキ。収穫は春先から9月中旬まで続き、年間16㌧生産している(2019年実績)。
ファームホロのアスパラの特徴は「太さと甘さ」。
茎の太さが2・5㌢以上もある極太(4L*独自規格)アスパラは、首都圏の有名ホテルやレストランにも提供している逸品。4Lのほか3L(2.1㌢以上)、2L(1.6㌢以上)、L(1.3㌢以上)。茎径1.3㌢未満(L未満)は摘み取っている。そして糖度調査では、グリーン10・5度、ホワイト11度、ムラサキ11・5度と糖度が高く、味わいにおいても評価が高い。
その秘密は、2年寝かした完熟馬フン堆肥をふんだんに使用した土づくり。味が濃く、甘みのある高品質なアスパラガスを生産している。
「GAPの中でも安全なものを作ろうと言っているように、私どももみなさんに安全なものを食べていただきたいと思っています。GAPの取組みをより一層意識して、高品質な野菜の栽培技術を維持し、ニーズに応えたアスパラをお届けしたいと思います」
アスパラハウスにて。左から、木島誠二アスパラリーダー、幌村司社長、黒畑誠事務長、スタッフの水川翔真さん
ファームホロのJGAP認証書
●農業法人㈱ファームホロ
新ひだか町三石蓬栄131
TEL: 0146・33・2577
通販承り携帯番号: 080・5588・4187