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特集記事

2020_05_04 | 2020年 5・6月号 特集 | , , | 編集部イーハトーブ

100年先の風景(もり)をつくろう!
「北海道立北の森づくり専門学院」開校

森を育て、人を育てる学び舎

4月、旭川市に「北海道立北の森づくり専門学院(略称・北森カレッジ)」が開校しました。
北森カレッジでは、北海道の豊かな森林を守り、育て、将来の世代に引き継いでいく、100年先を見据えた森林づくりを推進するという理念のもと、林業・木材産業の幅広い知識と確かな技術を身につけ、将来的に企業などの中核を担う地域に根差した人材の育成を目的としています。
こうした人材を育成するために、地域や産学官と連携したオール北海道の運営体制を構築しています。林業・木材産業の盛んな旭川市の林産試験場の隣に校舎を建て、全道各地域の特徴ある森林を活用し、実践的な教育を行います。

 

充実したカリキュラムでプロの人材育成を

夏山や冬山のフィールドワーク、ドローンなどの最新技術を活用した森林調査、的確な技術を身につけるチェーンソーや高性能林業機械実習、丸太を運び出す丈夫で安全な山の中での路網づくりなど、授業の3分の2が現場での実習になります。
講師陣は5名の専任教員(道職員)のほか、大学教授や試験研究機関の研究者、現場の機械操作技術や経営のノウハウなどを持つ民間企業の職員など、各分野で活躍している方々も外部講師として授業を行います。
一方、林業先進国であるフィンランドは、北海道と気候や地形などの共通点が多く、林業機械のオペレーター養成を中心とした体系的な教育が行われています。北森カレッジでは全国に先駆けて、フィンランドの林業教育プログラムを導入し、北海道ならではのカリキュラムを構築、安全かつ体系的・実践的にスキルを身につけられます。学内には林業機械のシミュレーターが常設され、いつでも練習でき、操作技術の向上を図ることができます。
卒業後の進路は、木を植え、育て、伐採などを行う民間の林業関係企業、地域の森を管理する森林組合、苗木などを生産する種苗関係企業、製材工場など木材加工関係企業、林道や治山ダムなどを施工する森林土木関係企業などがあります。

 

チェーンソーでの作業

 

高性能林業機械

 

34名の若者たちが集まりました

出願資格は、道内の林業関係企業などへの就業を希望し、高等学校卒業または同等以上の学力を有する方で、入学時に40歳以下の方。修学期間は2年間で、学年定員は40名です。
昨年10月に東京と札幌で推薦入試を行いました。その後、東京と道内において3回にわたり、一般入試を行い、今年度は34名が入学の運びとなりました。男性が32名、女性が2名。年代は10代から30代と幅広い年齢層から集まり、道外出身者は4分の1にのぼりました。
「新型コロナウイルス感染防止のため、予定していた入校式典も中止となり、生徒の皆様にはご迷惑をおかけしています。今後もこの影響はしばらく続くと思いますが、林業や木材産業への熱い思いを忘れることなく、学んでほしいと思います。また林産試験場の横に今、新校舎を建てています。道産木材をふんだんに使用した『北の森』をイメージした教室や実習室をガラス張りにし開放感のある新校舎で、来年4月に完成します。そこが北海道林業・木材産業の拠点となるよう職員一同もがんばっていきます」と教務課の川鍋博さんは話します。

 

川鍋 博 さん

 

 

新校舎の完成予想図

 

●北海道立北の森づくり専門学院

旭川市西神楽1線10号林産試験場内

TEL: 0166・75・6162

 

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