日本海に面した寿都町をご存知ですか? 開基350年以上という道内指折りの歴史を持ち、温暖な気候、美しい弧を描く寿都湾の眺望、豊富な魚貝類、そして明治時代から親しまれてきた温泉と、観光名所には事欠かない後志地区でも別格的存在といえます。また、道内でも日本海側で唯一養殖され、グルメの間で人気が高い春の美味「寿かき」を目当てに訪れる人も少なくありません。
美肌と癒しの湯・寿都温泉ゆべつのゆ
寿都町の湯別地区にある寿都温泉は、町史には1880年に「湯別野温泉開発」と記録され、また、国が初めて全国規模の温泉情報をまとめた「日本鉱泉誌(1886年)」にも「湯別温泉」として記録が残っている温泉です。かつては湯治場としても利用されており、古くから多くの人たちに親しまれてきました。
寿都温泉「ゆべつのゆ」は、美肌効果が高いとされる硫黄泉の「美肌の湯」と、血行を良くする塩化物泉の「癒しの湯」という異なる2種類の泉質が愉しめる温泉施設です。
寿都温泉ゆべつのゆ
「美肌の湯」は湯温39℃で循環掛け流し、古くなった皮膚の角質に効果があり、特にアルカリ性の高い硫黄泉は肌にも優しいと言われ、しっとりとした肌触りで、湯上りには肌がつるつるになります。
「癒しの湯」は湯温42℃で循環掛け流し、身体を温める効果が大きく、血液の循環を良くし、筋肉をやわらげ、癒し効果があります。じんわりと心の底から癒されます。
露天風呂、家族風呂、小浴は塩化物泉で循環掛け流し、ジャグジーは銀イオン殺菌した真水。湿式サウナにミストサウナなどを完備しています。
湿式サウナ
屋外でBBQ楽しめる「コテージ湯郷の宿」
「ゆべつのゆ」は日帰り入浴がメインですが、実は隣接したアウトドア感覚満点の「コテージ湯郷の宿」に泊まることができます。
周囲を自然の林に囲まれた、木の温もりを感じられるコテージには、冷蔵庫や電子レンジ、炊飯器や調理器具・食器類のほか、寝具一式も揃っています。コテージは3種類あり、いずれも2階ロフト付き。1棟1泊4名までで利用料は1万円。
また、屋外には最大約30名が収容できるバーベキュースペースがあり、炭、網、鉄板、焼き台、着火材のレンタルコンロセットが2千円で借りられます。道内のコテージで、開放的な野外で雨の心配をせずにバーベキューが楽しめるのは「湯郷の宿」だけです。
林に囲まれた「コテージ湯郷の宿」
海産物の宝庫・寿都湾
寿都町は、古くから生炊きしらす佃煮の原料となるコウナゴ漁が盛んで、寿都の代表的な特産品となっています。美しい弧を描く寿都湾では、このほかにも、春にサクラマスやヤリイカ、夏にウニやアワビ、秋にブリやヒラメ、冬に毛ガニやアンコウ、マダラ、そしてほぼ周年のホッケと、実に様々な魚貝類が獲れます。
そして、春から水揚げされる特産品が「寿かき」。北海道のカキといえば、太平洋やオホーツク地区が有名ですが、日本海側でカキを養殖しているのは寿都だけで、「寿かき」は春から夏にかけて旬を迎える唯一のカキです。
寿都名産「寿かき」
これらの豊富な海産物は、寿都漁港にある漁協直売店「すっつ浜直市場」などでも手頃な価格で買うことができますが、知る人ぞ知る穴場が、寿都温泉に隣接している「船頭さんの店」です。
この店は、毎週日曜日の午前11時30分に開店し、品切れになり次第、閉店となります。店名どおり、寿都の漁師さんたちがその朝に獲ってきた鮮度抜群の魚や貝が店内いっぱいに並び、驚くほど安いだけでなく、あまり流通しない珍しい魚も並びます。開店と同時に、町内外からお客が殺到するので、早い者勝ちです。
大人気の「船頭さんの店」
特産バジル湯とソフトも
寿都町では、新たな特産品としてバジルの水耕栽培を行っていて、このバジルを使ったソフトクリームが「寿都温泉ゆべつのゆ」で食べられます。バジル特有の優しい香りと、さっぱりした後口がたまりません。
また、毎週土・日曜にはジャグジー風呂で「バジルの湯」を実施中です。リラックス効果や抗菌作用があるとされ、ソフトとともに大人気です。そのほか、毎週火曜日は半額デーで、大人は通常600円の料金が300円に、小学生は通常300円が無料になります。
売店コーナーでは、特産品「生炊きしらす」をはじめ、ホッケやイカなどを使った伝統の水産加工品が各種、それにお菓子作りでも長い歴史を持つ寿都町には、手作りの元祖「わかさやいも」など、自慢のご当地スイーツも豊富に揃っています。
新しい名産「バジルソフト」。100円のミニタイプもあります
【問い合わせ先】
寿都温泉ゆべつのゆ
TEL:0136‐64‐5211
営業時間10:30〜21:00
定休日 第一月曜(祝日の場合は翌日)