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【生産者を訪ねて】
より長く楽しめるバラをつくりたい
JA北いしかり 当別花卉生産組合 バラ部会 部長 三浦政善さん

当別町は道内有数の花卉産地。今回は花づくりを始めて32年を数える当別花卉生産組合バラ部会の三浦政善部会長に、バラづくりについてお聞きしました。

三浦政善さん
バラのハウスにて。三浦さんを囲むバラの品種は「オール4ラブ+」

厳しい基準を設け、高品質な花を生産

当別町産の花卉は、現在82名の「当別花卉生産組合」の組合員により生産され、栽培技術と品質に対する市場の評価は高く、全道有数の産地として確立しています。
同組合は品目別の部会で構成され、バラ、ユリ、デルフィニウム、カスミソウ、カーネーション、ヒマワリ、トルコギキョウ、キイチゴ、カラー、チューリップの10部会にも及びます。各部会では栽培技術や品質の向上に取組み、特に共同で出荷するものには厳しい基準を設け、常に高品質のものを消費者に届けられるよう努めています。

 

植物の立場に立った環境作りを大切に

三浦さんが花づくりを始めたのは1988年。
「作り始めたころ花に関しては教科書はなかった。でも、当別町は早くから花づくりに取り組んできた人たちがいたので、その花の生産者がみんな先生でした。先輩たちの見様見真似でやって行って技術を学びました」と当時を振り返ります。
今年のバラの栽培品種は、「マドリード!」、「ブリランテ」、「オール4ラブ+」、「シェドゥーブル」、「フロウトワ」、「ヴェルジュ+」、「アマダ+」、「オークランド」、「アヴァランチェ+」の9品種。年間の出荷量は約10万本、全て札幌市場に出荷しています。ちなみに、三浦さんが生産しているバラは切り花用で、ブライダルなどで使われる花が多い。ハウス栽培で加温すれば、一年中花を咲かせる四季咲き牲のバラです。
バラづくりの一年の大まかなスケジュールは、年が明けたら剪定が始まり、芽の整理をして、春から11月いっぱいまで出荷。収穫は年間4回から5回のサイクルで、毎日行われます。1回目は4月から5月、2回目は6月末から7月初め、3回目は8月後半から9月初め、その後は4回目となっていきます。
バラづくりで特に注意していることは、「植物の立場に立った環境づくり」。「十分な栄養と、十分な光を当ててあげること。ハウス内の暑さと湿気対策など、花が元気に育ってくれるよう気を配っています」
そして、常に念頭においていることは「お客さんを裏切らない」ことと話します。「買っていただいたバラがすぐに元気をなくすことなく、より長く楽しんでいただける健康なバラづくりに最大限の努力をしています」。こうしたバラづくりの真摯な取り組みが、高品質なバラ生産につながっています。
花は見る人の気持ちを癒してくれます。今年はコロナ禍で多くの人がさまざま影響を受けています。自宅に花を飾ってコロナ疲れを花で乗り越えてみてはどうでしょう。

 

バラ ヴェルジュ+

 

◆三浦農園の経営概要◆
花き95a(施設40a、露地10a)、水稲37a。花き栽培品目、バラ18・6a、デルフィニウム5・6a、トルコギキョウ4.4a、スターチス7a、その他。

 

●北石狩農業協同組合 営農販売部花卉課

石狩郡当別町錦町53-57

TEL: 0133・23・2535

2020_07_08 | 2020年 GAP認証農場を訪ねて イーハトーブ 生産者を訪ねて 連載 | ,