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特集記事

2020_03_12 | 2020年 3・4月号 わがマチ自慢 連載 | , , | 編集部イーハトーブ

【わがマチ自慢】今回は由仁町

わがマチの1次産業や観光の魅力をお伝えします。今回は札幌まで車で約1時間、新千歳空港へは約40分と、アクセス便利な「ちょうどよい田舎」由仁町です。松村諭由仁町長にお聞きしました。

 

DATA

【人口】5,061人(令和2年1月1日現在)

【世帯】2,405世帯(同上)

由仁町役場
〒069-1292 北海道夕張郡由仁町新光200番地
TEL(0123)83-2111

松村 諭 町長

 

強いこだわりを持ってお米を作っていますね!

わがマチの農家の方々は、お米に対する強い思い入れを持っています。農地は約6000㌶ありますが、その内の約4000ヘクタールが水田です。しかし、昭和30年代までは農地のほとんどが畑で、馬鈴薯やビートなどを生産していました。特に、ビートは芽室町にある日本甜菜製糖の砂糖工場に出荷していました。一時は、わがマチに工場を造るという話まであったほど生産が盛んでした。
その後、大夕張ダムや川端ダムが完成した頃、戦後の食糧難に対応するための増田が奨励されました。ダムにより水の供給も十分に可能であり、全量国が買い上げてくれたので、畑が水田に代わっていきました。
昭和50年代から道の事業で、さらに、平成20年代からは国の事業で水田の大規模化が加速しました。一辺の畦が100mほどもある大区画のほ場になりました。しかし、大規模化により大型機械を導入したため、マンパワーが不要になってきた結果、離農者が増えてしまいました。昭和50年代の農家戸数は約900戸ありましたが、現在は約300戸になり、その分、1戸あたりの経営面積は3倍になり、大型化は今も進んでいます。
いろいろな紆余曲折、様々な困難を経てその都度、先代たちは乗り越えてきました。だからこそ、わがマチのお米が一番美味しいという自負に繋がっているのです。
毎年、蘭越町で開催されているお米日本一を決める「米-1グランプリ」では、昨年、わがマチの豊作会農園(前田直樹代表)の「ゆめぴりか」が見事、準グランプリに輝いています。

 

米 -1グランプリでは準グランプリに

 

お米以外にはどのような農産物がありますか?

小麦の品種は「ゆめちから」に代え、昨年はこれまでで最高の収穫量でした。馬鈴薯は種子馬鈴薯を作っています。全道、全国的にジャガイモシストセンチュウという病気に感染したほ場が多いのですが、わがマチではまだ発症していません。だから市場の評価も安心・安全な産地という高い信頼を得ています。大豆は輪作用として盛んに作られるようになりました。ビートは重量作物で、作業が11月末ぐらいまで続くことや消費者の砂糖離れもあり、生産量は減ってきています。
また、由仁町・栗山町の若手農業者が新たな特産物を目指して「さつまいも」の生産に取り組んでいます。「由栗(ゆっくり)いも」というブランド名で、販売を目指しています。
一方、花き栽培も盛んです。トルコギキョウ、カスミソウ、ユリがメインで3億円ほどの売上があります。昨年、「第39回北海道花き品評会」でトルコギキョウを出品した田

中秀幸さんが農林水産省生産局長賞を受賞しました。
その他には、原木しいたけ、玉ねぎ、ブロッコリー、長いも、いちご、そして、酪農畜産とほとんどの農産物を生産していますね。

 

 

農家の女性たちもグループを作り、積極的に活動をしていますね。

わがマチでは40歳以下の農家の女性たちのグループが積極的な活動を行っています。グループ名は「WEAVE(ウィーブ)」。町外から嫁いできた奥さん方に、少しでもこのマチに馴染んでもらおうと、平成25年に設立しました。今では、積極的にマチづくり、地域づくりの活動を行っています。
メンバー間のお宅訪問や若手女性農業者・異業種女性グループとの交流会などを開催しています。また、味噌・豆腐・ソーセージなどの加工技術や野菜栽培技術の習得、希少野菜のイベント販売や野菜業者への販売などを行っています。

 

WEAVE主催のクリスマスパーティー

 

観光にも力を入れていますね!

PRポスターをわがマチ出身の漫画家、杉基イクラさんに作っていただきました。キャラクターはマチのキャッチフレーズ「小さくてもキラリ、人が輝き、町が輝くために」にちなんで、由仁中学校3年生をモチーフに「小町キラリ」と名付けました。わがマチの知名度向上のほか、観光客の誘致、移住・定住のきっかけなど様々な場所で活躍しています。
わがマチの一番の観光資源は2つのゴルフ場です。「札幌ゴルフ倶楽部由仁コース」と東武グループが運営している「ユニ東武ゴルフクラブ」。特に、東武グループは「ユンニの湯」や「ゆにガーデン」も運営しています。
また、個性的な農家レストランなどもあります。ハワイをコンセプトに多国籍ランチが楽しる「CAFE KARAMA(からま)」、「畑のレストランひら里」、「キッチンファームヤード」、「おにぎりあぜっこ」、週末は1〜2時間待ちは当たり前の「牛小屋のアイス」、札幌中心街から移転した「うどんの五衛門」など。
そして、5月になるとポット苗を50円から販売している「花のまつうら」にはたくさんのお客様が訪れています。

 

由仁町のPRポスター

 

 

 

 

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