通常開催で会場大賑わい
日本一おいしいお米を決める「第12回米‐1グランプリinらんこし」の決勝大会が11月18日、蘭越町山村開発センターで開催されました。
コロナ感染拡大の影響で3年ぶりの通常開催となった今回は、満を持しての入場制限なしとなり、会場は朝からこの日を待ちに待った観客で大賑わいとなりました。
今回は、道内外から過去最多となる380品の出品となり、北海道215品、東北33品、関東11品、中部103品、近畿8品、中国6品、九州4品。品種別に見ると、「ゆめぴりか」が断トツに多い118品で、次いで「ななつぼし」63品、「いのちの壱」46品、「コシヒカリ」40品のほか、20種類を超える品種のお米が出品されました。
6品中5品を道産米「ゆめぴりか」占める
予選審査は全国一律のガチンコ勝負。全国の調理専門学校などの生徒やお米専門店の皆さんに実際に食べ比べてもらう官能審査を実施し、380品の中から上位30品(道内20品、道外10品)が大会進出となりました。
開会式の直後から、5つのブロックで厳正な審査が開始され、各ブロックの上位2品がそれぞれ準決勝に進出。一方、大人気のイベント「米重量当てクイズ」には観客が長蛇の列。昼前には、蘭越町の伝統芸能「讃岐瑞穂神楽」が披露され、子どもたちが打ち鳴らす太鼓、獅子が踊る勇壮な様子に惹きつけられ、惜しみない拍手を送りました。
午後から準決勝が行われ、決勝ブロック進出6品が選ばれました。決勝に残ったお米は、6品中5品を道産米、しかも5品種とも「ゆめぴりか」が占め、審査員が産地を伏せた6品のお米を真剣に食べ比べ、味や香りを最終審査しました。
蘭越町の伝統芸能「讃岐瑞穂神楽」
「最高の幸せです」安田さんに満場の拍手喝采
審査の結果、最高賞のグランプリ受賞者として蘭越町の安田伸二さんの名前が告げられると、安田さんは力強いガッツポーズをとり、場内から大きな歓声が上がりました。
表彰式で挨拶に立った安田さんは、「昨年、一昨年と岐阜県の『いのちの壱』にグランプリを持っていかれましたので、今年は何とか北海道の『ゆめぴりか』で取り戻したいと思っていました。自分のうちのお米で取れたということが最高の幸せです」と話し、満場の拍手喝采を受けました。
グランプリ受賞の瞬間、ガッツポーズをとる安田さん
表彰式で喜びを分かち合う金秀行町長と安田さん
準グランプリには留萌市・室田強志さんの「ゆめぴりか」と、岐阜県下呂市・熊﨑正人さんの「いのちの壱」が選ばれ、金賞には剣淵町・武山昌彦さん、旭川市・谷口威裕さん、蘭越町・中山力也さん(品種は全て「ゆめぴりか」)が選ばれました。
審査を終えて、審査委員長の札幌保健医療大学・荒川義人客員教授は、「今年は猛暑の影響が心配されましたが、逆に例年よりもおいしさのレベルが高く、非常に難しい審査になりました。これも生産者の皆さんの努力の賜物なのだろうと、改めて敬服した次第です」と講評を述べました。
地熱調査の作業中に蒸気が噴出し、河川が白濁するという未曾有の事態が起きた2023年の蘭越町。町は速やかに河川からの農業用水の取水を停止し、生産者と一体となって風評被害のピンチを乗り越え、例年よりも素晴らしいお米を作ってくれました。その努力と工夫、研鑽を積み重ねてきた生産者の皆さんに感謝して、蘭越町の新米を味わいたいものです。
受賞者6名。左から中山力也さん、谷口威裕さん(代理)、熊正人さん(代理)、安田伸二さん、室田強志さん、武山昌彦さん
●米‐1グランプリinらんこし
【問い合わせ】
TEL:0136-55-6571(直通)
蘭越町農林水産課農政係